コンデンサ チェッカ Capacitor Wizard 取扱説明書

HOME | 修理の流れ | 修理内訳 | 年表 |修理事例集 | Q and A
特選販売商品 | 購入のご案内 | パーツ販売 | 測定器 | レンタル

ご注意

    あらかじめ被測定器の電源を完全にオフにし、コンデンサを放電させてください。
    そうしないとCapacitor Wizardと被測定器を損傷するだけではなく、本測定器を操作する人にとっても危険です。測定器を電源の入っている機器や充電しているコンデンサに使ったことから生じる損害は保証の対象外です。

はじめに

    Capacitor Wizardは、回路内に組み込まれているか、あるいは単品の、1uF以上のコンデンサの等価直列抵抗(ESR)を測定することを目的に設計された交流オームメータです。メータのプローブに極性はありません。メータ出力は100kHz正弦波。出力電圧は5mV rmsで、測定対象回路内の半導体部品をオンにしてしまう恐れはありません。 Capacitor Wizardは、低ESR値の測定能力を最大限に発揮できるように設計されています。比較的高い周波数でESRを測定できることや、そのほか自社独自の設計技術により、1uF以上のコンデンサのESRを正確に測定することが可能になっています。 良品コンデンサの場合「ビープ音」が出ますからメータの表示値を見る必要はありません。

回路内コンデンサの測定

    被測定器の電源を完全にオフにし、テスト対象のすべてのコンデンサを放電させます。これは、Capacitor Wizardの入力抵抗がわずか2.5Ωしかありませんのできわめて大切な準備作業です。Capacitor Wizardは、被測定器に対してショートする形となりますので注意してください Capacitor Wizardの電源を入れ、両プローブをショートさせます。メータがゼロΩを示していることを確認します。ゼロΩを示していない場合は、OHMS ZEROつまみで調整します。両プローブをショートさせたとき、ビープ音が出ることも確認してください。検査するコンデンサの両端にプローブを接触させます。プローブの極性は考える必要はありません。メータの値を読みます。1Ω以下であれば良品コンデンサです。10Ω以上に針が振れた場合は不良品です。オープンコンデンサは無限大近くの値を示しますから簡単に見分けることができます。

「良品か不良品か判断しずらい」コンデンサの見分け方

    「判断しずらい」コンデンサは1Ωから10Ωの間の値を示します。こういう場合は、同じタイプ、同じ定数、同じ定格電圧の良品とわかっているコンデンサのΩ値と比較してください。この作業を繰り返すことで、Capacitor Wizardの表示値の読み方がわかってくるはずです。「判断しずらい」コンデンサは、あらゆる種類の原因不明の動作不良を引き起こします。「判断しずらい」コンデンサは、通常の静電容量テスタでは、往々にして良品コンデンサであると判断されてしまいますが、本測定器では、高いESR値となって現れますから不良品を見逃すことはありません。また、低品質の汎用コンデンサは、オーディオ回路に使われている場合、「判断しずらい」値、あるいは高い値(7Ωあたりより上)を示しますが、低電力結合コンデンサとして使う場合は全く問題はありません。しかし、スイッチング電源等に使うには不適確です。「判断しずらい」コンデンサの「良品」と「不良品」の違いは、少し経験を積めばわかるようになります。迷った場合、慣れるまでの間は良品とわかっているコンデンサの値と比較してください。

Capacitor Wizardで見分けられないもの

    Capacitor Wizardは90%以上の確率で「回路内」不良コンデンサを見つけ出しますが、どのテスト機器にもそれぞれの限界というものがあります。コンデンサは、理論的には単純な部品ですが、実用の世界では、特性や故障モードが品物によって大きく異なる複雑な部品です。問題発生時、別のテスト機器による検査と、コンデンサの取り外しが必要になることがあります。以下のような場合がそうです。
    1)ショートしたままになってしまったコンデンサ: Capacitor WizardはESR値を測定します。そして当然、最良のESR値は0Ωです。つまり、Capacitor Wizardではショートしたままになってしまっているコンデンサを検知することができないということです。必要に応じて、標準的な直流オームメータを併用してください。
    2)良品コンデンサと並列に接続されている不良コンデンサ:並列接続コンデンサは、並列接続抵抗と同じようにオームの法則に支配される並列接続ESRを持っています。ESRの合計値は、並列接続されたそれぞれのコンデンサのESR値より低くなる点に注意してください。コンデンサが並列接続されている場合、コンデンサ1個を取り外す必要があります。実例として電源回路やバイパス回路でコンデンサを並列接続して総ESR値を引き下げるという手がありますのでご注意ください。

ビープ音発生器の使い方

    ビープ音発生器によって、メータ表示を確認する必要なく簡単に良品コンデンサを見分けることができます。ビープ音が鳴れば、そのコンデンサは良品です。間欠的に断続するコンデンサの検知に有効です。断続接続を検知すると「荒い感じ」の音を発生します。製品に組み込む前の段階でコンデンサを等級分けするのにビープ発生器を利用してください。GO(良品)/NO-GO(不良)のしきい値を設定するだけで、誰にでもコンデンサの等級分けが可能になります。

ビープ発生器の調整

    扱っているコンデンサの種類に合わせてGO(良品)のしきい値を設定することができます。大抵のコンデンサは、1/2Ω以下で良品と見なし得ると考え、ビープ音発生器を工場出荷前にこの値に設定してあります。この設定を変えるには、メーターのプローブ同士を接触させ、ZERO OHMつまみを使って適当なビープ音発生ポイント(例えば1Ω)に合わせます。ビープ音が鳴るまでBEEP ADJUSTつまみを調整します。メータ表示をゼロに戻します。

その他の使い方

    ショートしているプリント配線基板のパターンを特定する
    Capacitor Wizardは低いAC抵抗値を測定しますから、共通電源ライン上の短絡部品を特定することに利用することができます。まずコンデンサを取り外します。直列および並列インダクターは開路の状態になります。弊社では弊社製品の検査作業中、半田ブリッジを検出するのにCapacitor Wizardを使っています。Capacitor WizardのACΩ値範囲に収まる程度の抵抗の定数の小さいプリント配線基板パターンの検査に便利です。

短絡/漏電ダイオードやトランジスターの検出

    Capacitor Wizardは100kHzのテスト周波数を使うため、50μH以上のインダクターには反応しません。こうしたことから、コイルやトランスに接続されていて、ショートしていたり漏電している回路内ダイオードやトランジスターを特定する目的でCapacitor Wizardを使うことができます。ダンパダイオードを組み込んだトランジスターの回路内短絡と漏電のチェックを行うことも可能です。逆並列(バックトゥバック)ダイオードについても同じことが言えます。このように様々な応用の仕方が考えられます。

定数の小さい抵抗器の測定

    回路に組み込む前の定数の小さい無誘導抵抗器を測定することができます。これは弊社の工場で、各Capacitor Wizardのキャリブレーションをチェックするのに使っている応用例です。
    Capacitor Wizardは、抵抗値の低い抵抗器がコンデンサに並列に接続されている回路に対しても有効です。不良オープンコンデンサが5Ωの抵抗器と並列に接続されているあまりあり得ないかもしれない場合を想定してみてください。この場合、Capacitor Wizardは(並列抵抗器からの)5Ωの読取り値を示すでしょう。メータの針は目盛のCOMPARE区分内に来ます。良品とわかっているコンデンサの値と比較すると、このコンデンサは不良品であることがわかるでしょう。0.5Ω目盛までがBAD区分であると見なすことで、もっと定数の小さい並列抵抗器の場合も、Capacitor Wizardでテストすることが可能です。
    例:不良スイッチングコンデンサに5Ω抵抗器をパラに抱かせてある場合
    (ESR0.5Ω以下を良品スイッチングコンデンサと見なします)
    コンデンサがオープンになっている場合、Capacitor Wizardは5Ωを指すはずですから不良品ということになります。
    コンデンサのERS値が例えば10Ωと高ければ、Capacitor Wizardの読取り値は3.3Ωあたりになるでしょうから、これもまた不良品と判断できます。

並列インダクタンス効果

    インダクタには誘導性リアクタンスがあります。Capacitor Wizardは、誘導性リアクタンスを目盛の30Ω以下の範囲で読取るはずです。Capacitor Wizardの100kHzのテスト周波数では、ほとんどのインダクタは30Ω目盛の数倍大きい誘導性リアクタンスになります。したがってこういうインダクタは無視します。Capacitor Wizardの出番は、10μHまでの(つまり定数の非常に小さい)インダクタが並列に接続されている場合です。テレビのヨーク巻線、水平出力トランス巻線、スイッチング電源トランス巻線、モータ巻線などでは10μHをはるかに超えますから、この場合はCapacitor Wizardはオープン回路と見なしメータには反映されません。
    例:不良スイッチングコンデンサに10μHコイルをパラに抱かせている場合
    (ESR0.5Ω以下を良品スイッチングコンデンサと見なします)
    コンデンサがオープンになっている場合、Capacitor Wizardは6.68Ωを指すはずですから、不良品と判断できます。
    ESR値が高い場合、例えば10Ωある場合、Capacitor Wizardの読取り値は5.5Ωあたりになり、これもまた不良品となります。
    10μHのコイルは、話の都合上取り上げているに過ぎません。この値は、実際のテレビ、モニタ、スイッチング電源、モータなどの自己誘導係数と比べると極端に小さいものです。6000Ω以上のAC抵抗をもった、1000μHを超えるインダクタンスはめずらしくはありません。

ESRを測定する理由は?

    一般的な静電容量メータを使う場合、検査部品を回路から取り外す必要があります。もっと困るのは、静電容量だけを測定するコンデンサテスタを使うと、「不良コンデンサを良品と見誤る可能性があるという点です。Capacitor Wizardではこのようなミスは起こりません。
    ESR値は、コンデンサの誘電体と製造技術ごとに異なります。したがって、微少なコンデンサの不良動作も、ESRを測定することで検知することができます。コンデンサのほとんどの不良モードは、ESR値の上昇となって現れます。一般的な静電容量メータでは、ESR値が高い場合でも、良好な静電容量値を示すことがよくあります。ESR値の高いコンデンサは、設計通りの動作をしません。ESRのチェックを怠ると、大規模な修理作業を強いられる結果を招く恐れがあります。

ESR値とは?

    ESR(等価直列抵抗)値は、Ω単位で測定して得られるコンデンサの内部抵抗の和を表します。ESR値は動的な量ですから、交流テスト信号を使って測定する必要があります。容量性リアクタンスが小さい場合は、ESRはコンデンサの交流抵抗を意味します。コンデンサのESR値は、そのコンデンサの製造技術、誘電特性、動作周波数、温度などによって変わってきます。ESRゼロΩのコンデンサが理想的なコンデンサです。

ESR値が高い場合の影響は?

    悪い影響だけです。ESR値が高いと、回路の全般的な故障、コンデンサの異常発熱、回路への負荷、コンデンサ以外の回路部品への過剰応力、時定数の変化などの好ましくない影響が出ます。

ESRと気温について

    ESRは気温に大きく影響されます。気温が上昇するに連れてESR値が逆に下がるのが、ESRの特異な特性です。点検作業時、これがどんな問題を引き起こすか、ちょっと考えてみてください。コンデンサを指で持ってCapacitor Wizardの針を見ていると、読取り値が下がっていくのがわかります。

良いESRと悪いESRとは?

    容量の同じコンデンサ間でも、材料が違い、製造方法が違うと、ESR値は大きく違ってきます。不良品のオープンコンデンサは常に無限大近くの読取り値を示しますから、容易に特定することができます。実地試験の結果、今日の電子部品の場合、10Ω以上のメータ値が出た場合は間違いなく不良品と判断できるという結論を得ました。1Ω以下ならおおむね良品です。1Ωから10ΩまでのCOMPARE領域は、定格電圧の高いコンデンサや、オーディオのプリアンプなどのように、特に低いESR値を必要としない回路に使われるコンデンサなどを検査する時に使います。スイッチング電源のような最近の半導体回路では、ESR値の小さいコンデンサを必要としますので混乱しないようにしてください。この点、少し経験を積めば、素早くコンデンサの良品と不良品の区別ができるようになります。

ESRはコンデンサの新しい特性概念ですか?

    いいえ。以前コンデンサ製造業者が使っていた「優れた交流電流能力」、「低リップル電圧」、「高リップル電流」、「低い散逸率」、「高いQ」、「低力率」などの様々な用語はすべて「低いESR値」のことを指しています。コンデンサ製造各社の製品マニュアルには統一ESRスペックが掲載されるようになってきています。

仕様

    電池駆動: 6vdc; 単三アルカリ電池4個
    供給電圧: 4vdcから6vdc
    消費電流: 6vdc時30ma
    電池寿命: 60から80時間
    LOWバッテリー: 4.0v
    開回路プローブ電圧: 5mV rms
    テスト信号: 100kHz正弦波
    入力抵抗:2.5Ω
    ESR表示範囲: 0から30Ωの大形目盛板

コンデンサチェッカ Capacitor Wizard 輸入販売代理店

    川島オーディオサービス
    601-0534 京都市右京区京北下弓削町狭間谷1-53
    TEL 050-3585-5755 / FAX 0771-52-0119

コンデンサチェッカ Capacitor Wizard 製造元

    Independence Electronics Inc. MO, USA

測定器のページ | HOME | ページの トップ へ